お笑い

素人がM-1グランプリに出て初戦敗退した話 パート3(過去一番の準備量で臨むも・・・)

三回目の出場をしてきましてん

親の前でスベった初回から早四年異国の地(名古屋)で一夜漬けお粗末漫才を披露して早二年

去年は無観客開催ということで出場をせず、今年も相方が東京に異動しバタバタしているので悩みましたが、今年出なかったらズルズルと出なくなってしまいそうなので出場を決めました。

年々1回戦のレベルが上がり、アマチュアでの突破が難しくなっていると囁かれていますが、今年は過去一番の準備量で臨みました。
果たして、結果はどうだったのでしょうか。。。(タイトルから目を逸らしながら

ネタの作成期間はおよそ2週間

出場日が9/19(日)だったのですが、生憎僕の所属している部署は8月が繁忙期。残業や休日出勤も多く、8月中はネタのことがあまり考えられませんでした。

9月に入りひと段落ついたので、ネタのプロットを3つほど相方に提出。
タイトルだけ書くと『俺と大谷』『ゴルフを覚えたい』『リツイート』なのですが、その中で一番相方の反応も良かった『俺と大谷』を今回のネタに選びました。

通勤時間に思いついたフレーズを相方にLINEで送ったり、3~4時間ほど電話で内容の打ち合わせをして、ネタの大筋は出場1週間前には全て決まりました。ネタ作りから練習まで一夜漬けで済ませた前回からはすごい進歩です。

しかしネタ合わせは実際に会ってからじゃないと難しいということになり、前日から練習することにしました。

名古屋に前日入り→ひたすら練習

9/18(土)に名古屋に集合した僕たちは、前回と同じ格安ビジネスホテルにチェックインすると、猛練習を開始しました。

ネタを飛ばさずやりきるのは大前提として、特に今回意識したのは、『間』『抑揚』『表情』です。

僕たちは二人とも声の大きさには自信がありましたが、過去2回の敗退を振り返ったとき、1回戦を通過したアマチュアの漫才にあって僕たちに足りないのがこの3つだと分析していました。

正直言って、ほとんどのアマチュアの台本に大差はありません。しかし、演者としての能力には大差があります。セリフをただ読んでいるだけ感が出てしまっては、あるいは表情から照れや恥じらいが垣間見えれば、2回戦でプロに混じって漫才をするに足る「漫才力」は無いと審査員に評価されるでしょう。

僕らは2日間の練習中ずっとボイスレコードを使用し、練習→録音を聞いてフィードバック→練習→フィードバック・・・と繰り返し行い、間や抑揚をブラッシュアップしていきました。

また、細かいフレーズにも拘り、お互いになぜその方が面白いかを素人なりに言語化し、ぶつけ合いました。(少々ヒートアップする場面もありましたが・・笑)

僕がネタの大部分を考えたこともあり、練習中に詰まったりネタを飛ばすのはほとんど相方でした。
本番前の控室では、「俺は正直飛ばす気しないけど、まあ楽しんでいこうぜ!(笑)」と素晴らしいフラグを建築し、いよいよ出番です。

とちった本番


そして迎えた本番。出囃子が鳴り、「どうも~」と元気よく舞台に飛び出します。
マイクの前に立ち、前を確認。観客は70人前後でしょうか。コロナの影響もあり、席はまばらです。
まあとはいえ今までよりしっかり準備したこともあり、緊張はしつつもネタを飛ばすことはないだろうと高を括っていましたが、、、はい、見事に飛ばしました

下で台本を読んでもらえればと思いますが、最初のくだり(学歴)が終わったあとのセリフが一瞬出てこず、身長を飛ばして年収のくだりを始めてしまいました。結局その後身長のくだりもできたので、ミスがどこまでお客さんにバレたかはわかりませんが、少なからず緊張と動揺は伝わってしまったと思います。
その後も平常心を取り戻せず、練習より間や抑揚が意識できないままネタ時間は終了。その日の夜にはHPが更新され、当然の初戦敗退でした。。。

非常に非常に悔しいですが、学びもいくつもありました。お客さんの数が違うので一概に比較はできませんが、ウケ方・手ごたえも過去一番でした。

ネタの構成は良くなってきていると思うので、次回はより一層「演者力」に磨きをかけ、絶対にとちらないよう練習量も増やして、初戦突破を目指したいと思います!!

ここまでお読みいただき、ありがとうございました。
すご~く恥ずかしいですが、前回と同様に今回のネタを書き起こしました。
読んで感想とか貰えるとめちゃくちゃ嬉しいです。よろしくお願いします。


(太字になっているのは、抑揚を意識した箇所です)

ネタ:『俺と大谷』

AB )はいどうもーー!○○ですよろしくお願いしますー!

A )僕たち二人とも関西出身で名古屋のこと詳しくないんですけど・・・金メダルってどこで噛めます?。

B )いやあれ名古屋名物ちゃうねん!名古屋の人も全員引いてはるんやから。
まあスポーツで言うとオリンピックもよかったけど、やっぱ大リーグの大谷選手ですよね。
同い年ということもあって、本当に凄いな~と思ってるんですよ。

A)いやBの方が凄いよ。

B)え?そんなことないやろ

A)Bは大谷に勝ってるとこいっぱいあるやん

B)え?ないって。

A)例えば「3高」な。高学歴、高身長、高収入。この3つで大谷に勝ってるやん。

B)いやいや絶対勝ってないし、あと考え方だいぶ古いで?(呆れ)

A)まず学歴な。Bは大阪大学出てるやろ?

B)まあ一応な(照れ)

A)たいして大谷は高卒やん。

B)いや凄い野球選手だいたい高卒やろ!
あと俺の大学名もあんまハッキリ出さんといてよ~恥ずかしいから

A)まあ確かに、そんなハッキリ出していい大学でもないか。

B)いやゴリゴリ出していい大学やわ!(食い気味)
東大→京大→阪大やぞ?普通に親戚でも自慢の子やったわ。

でもさ、身長は絶対負けてるよな?俺は180cm、大谷は195cmやで?

A)お前な、、、身長なんて高けりゃええってもんちゃうやろ。

B)え、どういうこと?

A)カップルの理想の身長差はだいたい15cmって言われてんねん。

B)聞いたことあるな

A)てことはやで、大谷は195cmやから、、、
210cmの女の子見つけなあかんやん。

B)いやなんで足すねん!大谷にそんな特殊なフェチズムないやろ・・・
あと年収は確実に負けてるよな?大谷は、年俸3億円やで?対して俺は数百万。
これは絶対負けてるやろ??

A)あんな、GDPで考えてみ?

B)じ、GDP?

A)大谷はアメリカの地で、アメリカの球団からお金貰ってるわけやろ?
てことは、GDPゼロやん。

B)まあ定義的にはそうやけど・・・

A)対してBは、国内企業でお金稼いでるから、GDPに貢献できてるねん!

B)ん~まあまあまあ・・・(首を捻る)

A)日本男児たるものぉ!!祖国に尽くしてなんぼでしょぉ!!??(大声)(拳を振り上げて)

B)幕末か!!この令和のグローバル時代によお!
も~、さっきから考え方が古いんやって!

A)3勝やったやろ?

B)全敗や全敗
あ~、あと二刀流があるやん二刀流が!

A)二刀流?

B)大谷はメジャーリーグピッチャーバッターの二刀流やってるんやで?凄すぎるわ。
対して俺は何もやってへんやん!

A)いやBだって二刀流やってるって!

B)え、、、?、、、何の?(怪訝な顔)

A)素人童貞玄人童貞の二刀流やん!

B)ただの童貞やないかーーい!!!(食い気味)(今日一の大声)
童貞の一本刀を発表すなよ恥ずかしいな。

A)でも切れ味は凄いやろ?

B)まだ何も斬ったことないねん!

A)毎晩研いでるやろしさ

B)週5くらいや!言わすなこんなこと恥ずかしい・・・
え、こんなに俺を推してくれるってことはさ、俺と大谷どっちかに生まれ変われるってなったら、を選んでくれるってこと?

A)いや、竹野内豊

B)俺ちゃうんかい。もうええわ。

AB)どうも、ありがとうございましたー

(ネタ時間→約2分15秒)

初回の記事→【黒歴史】素人がM-1グランプリに出場してスベり倒すまでの軌跡
2回目の記事→素人がM-1グランプリに出て初戦敗退した話 パート2(今回は結構ウケたよ)